読後 抜粋

『銀花の蔵』 読後抜粋

斑猫(はんみょう) 嫌がらせをして満足する人間にはなりたくない 怒りのやり場がない。破裂しそうだ。 自分は母に嫉妬しているだけだ。 剛に振られたから八つ当たりしているだけだ。 なんて醜いのだろう。 親父はあんたを悪者にして自分の失敗の責任を負押…

『ドラゴンズ・タン』 読後抜粋

馬匹(ばひつ) 馬のこと 「淵に臨んで魚を羨むは、退いて網を結ぶに如かず」 自分で取ろうとせねば何も手に入らぬ、という古人の諺 恐怖心こそが身を守る その距離感が心地よかった ドラゴンズ・タン 作者:宇佐美 まこと 新潮社 Amazon

『ホーンテッド・キャンパス オシラサマの里』 読後抜粋

他人の思考が読めるなんてストレスだし、そうとう不快 体力的な消耗だってある 憎い相手の大事なものを奪って、いやがらせしたいだけ タップ ものを軽くたたくこと ペドフィリア 幼児(13歳以下)を対象とした性的嗜好 サイコメトリストは記憶を視るだけじゃ…

『子供が王様』 読後抜粋

一貫性がなく愚かなジャンを排除する 私たちを不幸にしたいんです。 嫉妬しているから・・・ メラニーの苦しみが見世物になり、その暗黙の暴力は間違いなくバイラルと成功を請け合うだろう 現実を認めない、あるいは無分別な態度がークララには耐えられなか…

『胡蝶の城』 読後抜粋

いつだってお互いの「痛み」に大きく踏み込んだりはしなかった 思いつきであたしを動かそうとするからムカムカしてんの いま秀男の幸福感は「必要とされている」という実感に支えられていた 他人の価値観で生きるのはまっぴらだと思ってやってきたはずなのに…

『黒白の一族』 読後抜粋

何か憤懣が喉につかえたみたいになって、どなたかわかっていただけるかたにおはなししないことには窒息しそうになっていたの 言いたいことを言わずに呑みこんだ分ストレスが溜まり、べつに努力や我慢をしてまで 会いたい相手ではないと思ってしまう やっと私…

『同志少女よ敵を撃て』 読後抜粋

自分だけが知るものと思っていた、言いようのない感覚を、他人に言語化されたことに衝撃を覚えた 意図的に人間の尊厳を玩弄している 凄いよね、復讐の力って。 生きる希望を与えてくれる こっちを馬鹿にしてもお前の隊が敗走したことがなくなる訳じゃない 目…

『タイム・リープ 上』

必要でない時に必要でない情報を耳にするのは、何かと有害なんでね 余計な事は耳に入れない方がいい

『容疑者は何も知らない』 読後抜粋

陰日向がない。 いい意味で芯が強くてしなやか。 心が平らかで温かい。 そういう人は人に寛大 飾り気のない失敗談には不思議な力がある。 その話を聞いているとき、人は素直な気持ちになり、我が身を振り返る なるほどと納得し、共感し、そして、話し手に好…

『パラレル・フィクショナル』 読後抜粋

故人に子供がいる場合、兄弟には相続権がない いろんな意味で保守的な価値観に縛られている兄の想像力は、 そこらあたりが限界 一見腰の低そうな男は自分の思い通りにことが運ばないとなると 豹変しかねない、と 執念深く付きまとわれ、最悪、危害を加えられ…

『人形たちの白昼夢』 読後抜粋

丁寧な生活を愛していました 静かな日常を愛する 信じるということは祝福なのです 心から信じてくれた誰かがいた その誰かと世界を共有できた 私にはその事実だけで充分なのです

『ボーダーズ』 読後抜粋

警察官は上に逆らわないように教育されるが、その分上司は きちんと部下に説明するように教育される 傷ついた人のケアを専門にする仕事など、こちらが精神を やられてしまう 単なる言いがかりで、自分の優位性を証明する ためだけにそんなことをしたんです …

『猫弁と幽霊屋敷』 読後抜粋

子どもの嘘や隠し事は成長の証 自分の身を守ったり、時には他を守ったりするために、生まれて初めて手に入れる武器 それが嘘 成長して強くなれば、武器は減らすことができる 年齢を重ねるほどに武器を増やしている人は、子供の武器を振り回している悲しい大…

『ピットフォール』 読後抜粋

失敗を失敗のままにしておいて平気な顔をしていたら、ダメになる 努力してもどうにもならないことを指摘されても、困るだけ お国自慢のひどいのは、田舎者の感覚に思える 肥大した権力欲が、影響を及ぼすようなら・・・ その時に備えて、力を蓄えておくべき…

『しろがねの葉』 読後抜粋

喜兵衛に寄りかかっていてはいけん、とウメは思った 生きる術を失くしてしまう。 あんな途方に暮れた顔をしたくはなかった 四葩(よひら) 紫陽花のこと 自分の身が守れんうちは、なんも知らん童っぱの顔をしとるがええ。 いざという時の切り札にとっておく…

『囚われの島』 読後抜粋

真意は、本当の感情は、瞳という窓を通さなければ伝わらない くだらない人間 由良の嫌がることを言い、嫌がることをやった 弱者に横柄な態度で接した 成績こそ優秀だったものの、プライドが高く、少しでも傷つけられると激高した 母の期待と本当の自分との落…

怖れは人間を弱くする いじめというのはそれをする人たちだけでなく、される人たちの心を歪ませてしまう イーヴィル・デッド 駄菓子屋ファウストの悪魔 作者:七尾 与史 実業之日本社 Amazon

『過ちの雨が止む』 読後抜粋

混乱を生み出し、争いをしかけ、その一方で常に被害者づらをしつづける 過ちの雨が止む (創元推理文庫 Mエ 6-3) 作者:アレン・エスケンス 東京創元社 Amazon

『鯨の岬』 読後抜粋

解説より 過去と対峙することは、自分をゆるし人をゆるす行為でもある 人には、自分が知りたいことを知りたいという、深く己に分け入る素直な心の欲求がある 本書で著者はそうした人間の欲求を肯定する仕事をした 鯨の岬 (集英社文庫) 作者:河﨑 秋子 集英社…

『事件は終わった』 読後抜粋

自分のキャパシティがわかるって、評価されるべきことだと思う キャパシティとは 自身が持てる能力で請け負える量 非日常感は必要 ホストクラブはストレスを発散させる場所でもあるし、ある程度はサンドバッグになるのも仕事のうちだと割り切っている ある人…

『サイファー・ピース・ダンサーズ』 読後抜粋

成果を出すためには、常に優先順位を明確にして何かを切り捨てていかなければならない 『夢中になって楽しめる人』こそが本当の天才だと思っている 「楽しいからする」のモチベーションは無敵だ 自分を客観視出来ない者は三流止まりが常 真似したいと思われ…

『凄腕』 読後抜粋

点を結べば線となり、線を並べれば面になり、膨大な情報を提供してくれる 臆病で虚勢を張っている分、キレると見境がない 向上心の強い若者は社会の宝 バーター 物々交換のこと アジテーター 政治的な意図を持って大衆を指揮する人 凄腕 作者:隼介, 永瀬 文…

『キッズ・ア・オールライト』 読後抜粋

シバリにもし「才能」と呼べるものがあるのだとしたら、「強くなりたい」という思いの強さだけ 何も話さなくても、みんな分かり合っていた。 居心地が良かった。 はたして自分は彼らに「将来」を考えさせ、「未来」に希望を抱かせることができているのだろう…

『プリズム』 読後抜粋

ネットフリックス 寂しい。 この感覚は私の中にあるもの。 それなのに、なぜ外にばかり答えを見つけようとするのか。 彼が気付いて反省し、悔やむことを願っている 彼女に対する本能的な敵愾心が、自分でも子供ぽっくて気に入らなかった 退屈ってことと寂し…

『青く滲んだ月の行方』 読後抜粋

色んな感情に鈍くなった。 それなのに、曖昧な寂しさだけはぼんやりと感じられるのだ これだけ消耗するほど強く何かを願えることが羨ましく、しかし馬鹿らしい。 なりたいものがあるってすげえよ その女は寄りかかりやすい男を探しているだけじゃないか? 根…

『イオカステの揺籠』 読後抜粋

韃靼そば ータデ科蕎麦属の一年草、苦蕎麦とも呼ばれる ーダッタンとはモンゴル族の古い呼び名のひとつ 思い込みこそが老いの証拠 青春とは人生の一時期を言うのではなくて心の持ちようを言うのである -サミュエル・ウルマンの詩より 狂気と正気がまだらに…

『プリンシパル』 読後抜粋

墓力で支配しているだけの無法者のくせに、自分を領民を守護する騎士や武士だと思い込んでいる 暴力による搾取と、隷属の強要 難題に直面したときほど近視眼になりがちだから、意識して乗り越えた先のことを考え、心に余裕を持つようにしている ふとした隙を…

『ブルースRed』 読後抜粋

人間の出来が良すぎてそれがあだになった。 父の血を引く娘の佇まいは、自ら敵を作らない気配に満ちていた あの女の中身は悪意でできている 不細工が不満そうな顔をすると見られたもんじゃないって自分でもよく分かっていたのさ 問題は、そんなことにも思い…

『さんず』 読後抜粋

子どもは親を選べないけれど、人生を選ぶことはできる 度重なる訪問と強引な交渉で、同好の士に対する親愛の情はすっかり消えていた ーどれだけ金を積まれても譲らないと言っているだろ。 卑しいやつだな。あんたは さんず 作者:降田 天 小学館 Amazon

『源平の怨霊』 読後抜粋

赤間神宮 安徳天皇陵 松尾芭蕉の遺骸 滋賀県大津・義仲寺の義仲の墓に隣に埋葬されている 芥川龍之介の言葉 義仲のことを「彼は遂に情の人」と記している 鎌倉・由比若宮ー元八幡(現在の鶴岡八幡宮の元) 彼岸は、怨霊たちの命日 源平の怨霊 小余綾俊輔の最…