『青く滲んだ月の行方』 読後抜粋

青く滲んだ月の行方
色んな感情に鈍くなった。
それなのに、曖昧な寂しさだけはぼんやりと感じられるのだ
 
これだけ消耗するほど強く何かを願えることが羨ましく、しかし馬鹿らしい。
なりたいものがあるってすげえよ
 
その女は寄りかかりやすい男を探しているだけじゃないか?
根本的な解決なんて望んでいない。
臨むエネルギーもない。
その女が精神的に自立しようと決意しないかぎり、周囲の男は被害者でしかない
 
自分の満足に誰かを巻き込まず、ただ自分だけのやり方で、この世界をしっかり生きていく。
 
沈黙によってコミュニケーションが取れる数少ない友人でもある
 
会話の主導権を嫌な形で掴んで手放さない
 
話す楽しさに没頭して、鬱陶しがられて遠ざけられて、寂しさのまま次の誰かを見つけて、学習せずそれを繰り返す
 
色々と藻掻いて、ちゃんと戦っていた。
わたしはそれだけで昔の自分を尊敬できる