『悪と無垢』 読後抜粋

悪と無垢
自制心は楽な方に流されない、長期的なスパンでものを考えることのできる人に宿る
 
どんな結果にせよ、自分の人生を自分で選択したって納得できることが大切だから。
結論を急がず、じっくり
 
自分では冷静なつもりでしたけど。
やってることがもう支離滅裂でした
 
渦中にいるときはわかりませんよね。
ひとつの思考に囚われるのは、ただ苦しいだけだけ
 
嘘の幸せ。
真実の不幸。
 
自尊心が無駄に高く、世界は自分を中心に回っていると思っているのが言動の端々から伝わってきた
ちょっと複雑な話題になると思考を放棄した
そんな花音との会話は「通じている」という実感が一度も得られなかった
 
頼んでもいないお節介焼いて感謝を要求する、不愉快な女
 
どんな言葉を選べばこの人に伝わるのだろう
 
母とまともに接していると日常に支障をきたす
 
嫉妬、疑惑、怒り。
ぶつけられた感情も湧いた感情もただ感じるのではなく、外側から見るようになった
これが自分にどんな痛みを与えたかを観察した
話は堂々巡りで論点がどんどんずれていった
 
指摘や疑問はすべて自分への攻撃とみなす母
母の用意する選択肢はわたしにとって最悪と最悪で構成されていた
 
切子の顔を見るとなぜかほっとする
矛盾がない人だと感じるからかもしれない
 
あの人の支配したさは異常
 
自己顕示欲に駆られた者の犠牲者を装い、同情を誘う
わたしはもう、嘘をたすける人にはなりたくない
 
イノセント
 無実の,罪のない,潔白な
 
一度でいいから考えて
自分の口から出た言葉が事実かどうか。
どんなに邪悪で醜い嘘を吐いているか。
 
人には気持ちを吐き出せる何かが必要なのだと思う。
それが人間である必要はない
居場所や理解者を物語のなかに求めたっていいはず
 
邪悪という言葉について考えを巡らす
それはどういう人間のことを指すのだろう
罪の意識のない人?自分が他人を操ろうとしていることを自覚しない人?
 
事実をそのまま記すと辻褄が合わない。不可解で無秩序
それがわたしの育った家だった