『愛を知らない』 読後抜粋
注意する。
けれどそれも上から抑えつけるというよりは、『それにはこういう危険が伴う』と生徒の身を案じてくれていることが伝わる声のかけ方
『誰かに大切にされた経験は、どんなつらいことでも生き抜く力になる』
口当たりのいいことだけ言っていったい何の意味があんの?
そんなの嘘じゃん
怒りっていうのは、向けたい相手ではなく向けやすい相手に向くんだって。
だからどんな家庭でも、暴力はいちばん弱いものに集中するんだよ。
そしてそれはエスカレートして、罪悪感をうしなって、快感を伴うようになる
敗北を回避するためならなんでもやる。
他人より下の立場でいることなんて、絶対耐えられない人だから
あんたは絶対に、自分の弱さや罪をみとめない。
体面をとりつくろうのに必死。
あんたがその体面を維持するのに必要としているエネルギーはどれだけ大きいんだろう。
その力をもっと別のところへ使えたらよかったのに
追いつめる人って、たぶん追いつめられている
こんな夜遅くに機嫌好く働いている人がいるって、すくわれるような思いがする
大事な人だった。
だから愛情も感謝も、うしろめたさもあった。
恩もね。
相反する感情で、頭の中がぐちゃぐちゃになった。
でもそんな中でただ一点、どんなときも消えない、たしかな気持ちがあった
逃げたいってこと
その人のそばにいると息ができないから
恩にも、時効はあっていいと思う。
怖いくらい追いつつめてくる人は、恐怖の中で生きているんだと思う
妄想に支配されて、相手を支配する