『白昼の死角』 読後抜粋
見えすいた嘘をつきながら、一日1日を送らなければ
いけない剣の刃わたりのような状態は、
たえきれないほどの緊張の連続
彼と光一の感覚には正反対といってよいくらいの
くいちがいがあった
それだけ努力しても、むこうに通じないとしたら
それは彼らの罪なのだ
他人の何かの行動で傷つけられたときより、
何かの言葉で傷つけられたときのほうが、
ずっと恨みが残るもの
何の関係もない相手に対してでも、自分のものと
比較して、優越感を味わったり、劣等感に胸を
かきむしられたりする