『不協和音』 読後抜粋

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自分の悲しみと向き合っておかないと、何もかもが

大きくなりすぎ、手に負えなくなってしまう

 

わたしたちの役に立とうと思ってやったことだけど

本当は人の許可を得ずに勝手にこういうことをしては

いけないのだと

 

解説(脳科学者 中野信子

表面的な明るい正しさと、奥にある悪意の底知れなさとの

ギャップがおそろしい

強烈に動揺させる

 

誰しも、相手に一矢報いたいという気持ちを持つものだろうし

それが功を奏すれば胸がすくような思いがするであろう

しかし同時に、一抹の後ろめたさが残るものでもあるだろう

とはいえ、世の中にはこのうしろめたさをまるで感じない

人間もごくわずかながら存在する

それが、サイコパスと呼ばれる人たちである

 

基準を外部に求めないので、対話はもちろん平行線に

終わる

むしろ、対話からこちらの弱点を探られ、攻撃の

足掛かりにされる

まともに組み合って勝てる相手ではない

守るべきものを持っていないから、捨て身で

こちらのダメージを狙ってくる

 

サイコパス独特のグロティスクな自己認識と

他者をモノとしてみるその特徴的な視点の

ぞっとするような冷たさとどう対峙していくのか