『僕は偽薬を売ることにした』 読後抜粋
認知症治療においてはくすりによる治癒をめざすのではなく
適切なケアによる生活の質の維持・向上を目指す
ヒトはわからないことを嫌う(分かることが好き)
分からない状況がもたらす不安な感情
人生とは分からないことを分かることに変える旅路
分かるとはストレスの解消であり、恐怖や不安からの
解放であり、快感である
人間が全き善意の存在となることはあり得ない
自らの不安や不満を上手に表現できていないだけ
そうした理解がある限り、害のない嘘は肯定される
すべての意思決定にはストレスが伴う
偽薬であることを認識していても治療効果が認められたと
報告されている
不快を解消して快を提供してくれる倫理を愛し、沈黙よりも
雄弁を選択してしまうのがヒトという生物です
「不快は解消すべき」は生物としての欲求に根差している