『室町無頼』 読後抜粋
多少の腕や才覚があろうとも、自分が立つ道をろくに
考えもせぬやつに、誰もまともな値札など付けてはくれぬ
徒食するものは、馬鹿になる。
そのうちに性根まで腐り果てる
里が悪いのではない。
自分たちとの折り合いが悪かっただけ
自分の居場所というものは、自らの手で作っていくしかないのか
手間はかかっても、幼子を育てるという行為は、自分を
ゆっくりと、そして静かに癒してくれる
おのれでこの世の仕組みを考えぬ者は、死ぬまで他人の
使い走りで終わる
標的が散漫になっていた
違和感を覚える、気持ち悪さ、あるいは居心地の悪さ
は、理に叶っておらぬから
他人からの無用の嘲りの記憶は、今でも腹の底に
しみついている
人は、どのような人がどう語ったによって動く
信を置いていない者の言うことには、誰も
耳を傾けぬ
動かすことで、力を増すもの
お金と人の口