心にしみる言葉心 『アンチェルの蝶』
恐ろしく論理的で、曖昧を嫌った
父が吐き出す言葉はあまりにも卑しく、身勝手で
あさましく、情けなかった
どんなに辛くとも、ほんの少しの言葉さえあれば
やっていける
こんな子細なことにすがりついてまで、なぐさめられたいのだ
なぜうまくいかなくなったかは決して語らない
そんなしょうもないことで他人に命令するようなやつが
一番タチ悪いんや
善意さえあれば、なにをしても許されると思っている。
他人の胸の内を踏み荒らしていることに気付かない
なにも考えない作業は楽だった
自分が楽になりたいから、償いをしたいだけだ
暴力は身体を傷つけるだけではない。恐怖で心をも
傷つけ、やがて殺す
どんな酷いことがあったとしても、それでも、それでも
あいつはものの美しさを知り、笑うことができるやつだったんだ
いづみを食い物にしたクズだ