『本を守ろうとする猫の話』 読後抜粋
純粋な当惑
手ごわいのは、その言葉に真実があるから
本には大きな力がある。けれどもそれは、あくまで
本の力であって、お前の力ではない
どれほど多くの知識を詰め込んでも、自分で考え
自分の足で歩かなければ、すべては空虚な
借り物でしかない
むやみと急げば急いだ分だけ多くの事柄を
見落とすのが人間である
路傍の花も梢の小鳥も、自らの足で歩く愚直な
散策者のもとを訪うてくるもの
『自負と偏見』
オースティン
おかしなことをしているひとには、たとえ敵意を
買っても、ちゃんと教えてあげるのが心ある行為
心を失った人間は、他者の痛みを感じなくなる
そうすると、嘘をつき、人を傷つけ、弱いものを
踏み台にしても、なにも感じなくなる
理不尽に満ちた世界を生きていく上での最良の武器は
理屈でも腕力でもない
「ユーモア」
本はもしかしたら”人を思う心”をおしえてくれるんじゃ
ないか
その力が、たくさんの人を勇気づけて支えてくれる
理屈ではなく矜持がある
難しいってことは新しいことが書いてあるって証拠
選ぶか流されるか