『星をかすめる風』 読後抜粋
誰でも自分を守れない者を代わりに守ってやることは
できない
挫折はしても絶望はしない
悪魔たちが彼の魂を食いちぎっているうちに、彼も
だんだん悪魔になっていった
悪い記憶がまた他の悪を生んだ
壊れた良心のために、苦痛を受けた者がまた他人を
苦しめることで、自分の呵責から抜け出そうとした
仮に理解したとしても、共感するのはなおさらありえない
どんなに悪い知らせも美しく書く才能があった
冷淡で危険で容赦のない目つき
忘れなければ振り返ってみることができ、振り返って
みてこそ過ちを探せる
過ちを探せたら間違いを認め、間違いを認めたら許しを
乞うことができ、許しを乞うと許されて、許されてこそ
新しく出発できる
誇らしい嘘より、恥ずかしい真実を認めた時、私たちは
ほんとうの自由を得ることができる