『フォークロアの鍵』 読後抜粋

f:id:otama-0201:20180713073241j:plain

重度の認知症は予告なく話があちこちへ飛び、時として

理不尽な憎悪の対象にも据えられる

他人からのあからさまな敵意はとても鋭く

千夏の心を容赦なく突き刺してきた

 

攻撃的かつ他罰的、そして厄介な独創性にあふれており

並大抵の精神力では彼らの介護などつとまらないはずだ

 

語らずとも劣等感を呼び覚ましてくるタイプ

つまりは、優秀、有能であることを不必要に誇示してくる

常に指導的

 

心を通わす喜びを味わう

 

どうしても、母が張り巡らす毒まみれの呪縛から逃れられない

 

母の真の思いはならだれよりもわかっている。支配だ

 

質問というより、もはや尖った凶器だ

 

母が何を望んでいるかが大地を形作っている核心

 

衝撃のあまり現実逃避をしようとしている

理解の範囲を超えてしまい、思考がダウンしはじめている

 

病気と心は別

 

裏表のない気持ちいい人

 

あまりにズレた感覚に恐怖を抱く

 

 

笑顔を見せることに罪悪感を抱いている。

心が鎖につながれているよう

 

彼女にとって精神の防御は、徹底的に情を消すこと

 

感受性が強いせいで問題行動に発展してしまうタイプ

つまりは、だれより物事を深く考えている

 

たったひとつの目的ができただけで、世の中がきれいに

色づいていくのを目の当たりにしていた

 

今は生を実感できている

 

心の自由にまさるものはない

 

自分の人生を生きていない

 

生きづらいのは、主体性のなさが原因

 

自分以外の人や物事に興味を持つ

 

職業や出自で優劣を唱えるのはいけません

心の貧しい人間のやることです

 

認知症は悪化の一途をたどるし、改善はしないと

されていた。けれども心や感情は別

 

心に負担がかかったとして、それがなんだ

そっから抜け出す術なんかいくらでもある

 

野心剥きだしの愚か者の顔なんぞ、ボケたって

見た瞬間にわかる